職場の人間関係

就職後の後悔で多いのが人間関係が原因で会社をやめてしまうことです。

「がんばっているのになぜ認められないんだろう」とか「私の上司はアホだ」とか「同僚がウザい」などやるせない気持ちで会社を辞めた方は多いと思います。

会社をやめてスッキリしても次の会社で同じ気持ちになることはよくあることです。

疲れる職場の人間関係

人間関係の不満はいくらでも出てきます。職場は色々な考え方の人が集まっています。自分の立場から正しいと思うことを発言します。そして、その正しさ同士がぶつかり合うのです。

仕事はシンプルに「お客様」と「会社」という構図しかありません。会社には部署が役割分担として設けてありますが、これが人間関係を悪くする原因であったりもします。

だからこそ企業はコミニュケーション力がある人材を採用し人間関係を円滑にしようと試みます。

しかし、たとえ良い人間同士でも、仕事で何かに挑戦している以上衝突は起きるものです。

たしかに、互いに尊重しあえる職場は貴重ですが理解力のある人のほうがめずらしいでしょう。完璧な人は誰もいません。いる必要もありません。誰しもが必ず弱点を持っています。

すべての存在価値

弱点は学びでもあります。たとえばあなたにつらく当たってくる上司や先輩がいたとします。その時はつらいですが、後から振り返った時に貴重な気づきを与えてくれたことがわかる時があります。その気づきはとても貴重です。

すべての人が気づきを与え合える貴重な存在。そんな自覚があるだけでも人間関係でくじけそうになった時の処方箋として役立にたちます。

たしかに人間関係は疲れますが、その反面、仕事を通じて同僚が一生涯の友人になったり、初めは苦手だった先輩が恩師になることさえあります。「あの先輩ならこんな時どうするだろう」と迷ったときの判断の支えとなる場合もあります。

同僚や部下に意図的につらくあたる上司は稀です。上司も自分に葛藤しているのです。そして、同僚や部下を傷つけてしまった自分に苦悩するのです。そうやって上司も部下や同僚から育てられるのです。

人の性格は基本的に変わりません。変える必要もありません。良い上司や悪い上司は捉え方一つで変わってしまうものです。

自分を変えてみる

あなたが正しいと思ってやっていても、それをわかってくれなかったり、否定されることは日常茶飯事です。

あなたがやろうとすることに大きな反発があるときは、常識を変えてしまうほどの挑戦をしている可能性があります。

しかしそうだとしても、多くの人の理解と協力がなければ物事が前に進まないのも世の中の常です。反発は恐れの裏返しでもあるのです。

人間関係の本質

人はそれぞれの思惑に従って自由に行動します。みんなが同じ方向を向けば早く進めますが自分が正しいと信じる方向がバラバラなので会社も社会も亀のスピードでしか進んでいきません。

人間関係が原因で仕事を辞めてもほぼ確実に転職先でも同じ問題に直面するでしょう。というのも人間関係のトラブルの本質は自分の心にあるからです。だからこそ、人を変えることにエネルギーを注ぐのではなく自分の心を変えてみることをおすすめします。

怒りの原因

人と衝突した時、激しい怒りが込み上げてきます。その怒りは自分の強い「こだわり」から発生していることに気づきます。そういった怒りを分析することは人間関係をうまくやるコツでもあります。

経験上、仕事で辞める怒りの原因は次の2つが多いです。

  1. 他人に過度の期待をしてそれが裏切られた時
  2. 自分が絶対正しいことにこだわっている時

たとえば、「上司だったら私のことをもっと理解してくれるはず」とか「会社はなぜ私のことをもっと評価してくれないの?」と言う過度の期待です。

または「私の方が絶対正しい」という絶対正義にこだわっている自分かもしれません。

ここで大事なポイントは、実際に相手に過度の期待をしているかどうかと言う話ではありません。また、どちらが本当に正しいのかという真実の正義の話しをしているのではありません。

自分と向き合う

怒りをうまくコントロールするためには相手に対する期待をすべて外し、自分が思う「正義」をいったん横に置くことです。

そして自らが挑戦し続ける姿を見せてください。その自分との挑戦の中で「こだわり」が取れていきます。期せずして円滑な人間関係になっていきます。それも当たり前の話しです。衝突しているのは自分の心だけですからです。

どこでも人間関係のトラブルは付き物です。それが嫌だと「良い人」ばかりを集めようとする会社もあるでしょう。しかし、どんな快適な職場でも自分ではなく人のことに目を向けている以上は問題の本質は変わりません。

先入観